第1回AIMS ファシリテーター養成講座レポート

2012年6月23日(土)~24日(日)に開催いたしました第1回AIMS ファシリテーター養成講座の内容についてレポートいたします。
養成講座については、今後も開催していく予定です。

●第1回AIMSファシリテーター養成講座概要

開催日時 2012年6月23日(土)、24日(日) 10:00~17:30
講師 Kids Hurt Too Hawaii シンシア・ホワイト(Executive Director) 伊藤ヒロ(Program Director)
参加者数 11名

●講座内容

○グリーフワークについての理解

  • グリーフは病気ではなく、治療が必要なわけでもない。
  • 子どもは、グリーフを言葉を使ってうまく表現できない(特に幼い子どもになればなるほど)ので、それを行動や態度で表現する。つまり、グリーフの感情が、行動を起こすエネルギーとなると言える。
  • グリーフは、時とともに変化し、また、その強弱も時と場合に応じて変わっていく。グリーフが強く感じられるときに、そのエネルギーを行動を通じて発散しよ うとする。それが、安全で正しい行動として表現できる場を提供することが大切。適切な表現の場所がなければ、危険なことをしたり、社会的に良くない行動を したりすることにつながりかねない。
  • 子どもにグリーフを安全に、安心して表現できる場所と時間を提供していくことが必要である
  • 子どもに話すのを期待しないこと。子どもにとっては、安全で安心できる環境(例えば親を失った自分を誰も特別視しない場所であること、話したことはこの場限りで秘密が守られていること など)で遊ぶことだけでも、十分にグリーフワークになる。

○モデルプログラムの実践

  • オープニングサークル 15分
    参加者は、全員で円になって座り、どうしてここに集まっているかを話す。
  • フリープレイ 1時間30分
    基本的に子ども達は、自分のやりたいことを自由にする。
    どんな遊びをするかは、子供自身の象徴的な自己表現のひとつ。
    ファシリテーターは、子供のエネルギーの流れに従い、何も誘導しない。ただ、側にいて共に参加するだけ。
  • クロージングサークル 15分
    オープニングサークルと同じように、全員で円になって座り、
    今日、何をしたかについて順に話し、気持ちを落ち着かせる。

●講座後の参加者所感

  • 自分の行動を誰かが常に見守っていてくれる、ということの安心感を体感した。
  • 自分を特別視されない環境に身を置くこと自体が、グリーフケアになるため、そのような場を提供すること自体が必要なのだと感じた。